こんにちは、チーフバリスタのさぁやんです。


突然ですが、あなたは「ルワンダ」という国を聞いたことはありますか?


実はルワンダは、珈琲きゃろっとの会長・故内倉春男と店長の真裕美、そして私の3名で、初めて買い付けに訪れた、忘れられない特別な国なんです。


「千の丘」と呼ばれる緑豊かな大地で育まれたルワンダのコーヒーは、アフリカらしいジューシーさに加え、ルワンダならではの繊細で明るいフルーティな香りが特徴の、素晴らしい風味を秘めています。


今回ご紹介するコーヒーの生産者は、ピエール・ムニュラさんです。ピエールさんとは、私もこの10年、毎年のように現地でお会いし、交流を深めてまいりました。


「ルワンダのコーヒーは、最高なんだ!」


会うたびに、力強くそう語りかける彼からは、ルワンダのコーヒーへの愛情と誇りを、いつも感じています。


ピエールさんがそう語るルワンダには、30年前にジェノサイドという悲しい歴史がありました。


そんな中で、コーヒー産業はルワンダという国の未来を照らす、希望の星となったんです。


私が産地を訪れたのは2011年のこと。


曲がりくねった丘の道で、自転車を押してコーヒーチェリーを運ぶ若者に出会ったときには、「こんなところで!?」と驚き、「なんて尊い飲み物なんだ…」と強い衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。


原生林とともにコーヒーが共存している姿は、非常に美しいものでした。


今回お届けするコーヒーは、現地で「イカワンデンデ」と呼ばれる、希少なブルボン・ロングベリー種です。エチオピアが起源とされる、大変珍しい品種です。


その風味は、グレープフルーツのような柑橘の印象と共に、ルワンダらしい青りんごやプラムのようなフレッシュな味わいが広がります。


シロップや白砂糖を思わせるさらさらとした甘さと、ハーブのようなスーッとした後味が心地よい余韻を感じさせてくれます。



■7年半もの期間が空いてしまった理由■


実は、この素晴らしいルワンダコーヒーをご紹介するまで、7年半もの期間が空いてしまいました。


その理由は、ごく稀に「ポテト」と呼ばれる、お芋のような少し困った風味が出てしまう豆が混じることがあるためです。


この風味は見た目では全く分からず、たった一粒でも混じると、せっかくの美味しいコーヒーが「あれ?」と感じてしまう、少し厄介なものなんです。


体には、影響はないのですが、上記の理由で、ルワンダコーヒー自体が懸念されるケースが増え、ルワンダでも、問題が非常に深刻な問題となっております。


そのため、原因究明と改善の研究が日々続けられていますが、現在も決め手となる解決が進まずにいます。


それでも、「やっぱり、この素晴らしいコーヒーをなんとか皆様にもう一度お届けしたい!」という情熱は消えることがなく、今回、数量限定でお届けすることを決意いたしました。


もちろん、ご紹介するなら、ピエールさんのコーヒーがいい。


皆様のお手元にこの『ポテト』風味が届かないよう、焙煎時も袋詰め時も、一つ一つ香りを確かめ、細心の注意を払い、丁寧に確認しています。


通常よりも手間がかかるため、数量限定での販売とさせていただいております。


ですが、どんなに気を付けても、稀に私たちの目をくぐり抜けてしまう場合もございます…。



■安心してお楽しみいただくために■


万が一、コーヒーをお楽しみいただいている中で、「あれ?お芋のような変な風味がするな…」と感じられた際は、どうぞ遠慮なくきゃろっとまでご連絡ください。


すぐに新しいコーヒーと交換させていただきますので、どうぞご安心ください。


このような紆余曲折もありながら、満を持してのご紹介となります。


ちょっぴりドキドキさせてしまうかもしれませんが、ルワンダコーヒーが持つ本来の素晴らしい味わいは、まさに唯一無二です。


今回お届けするルワンダも、自信を持って「本当に美味しい!」とおすすめできます。


アフリカ・ルワンダの希望に満ちたコーヒーの風味を、心ゆくまでお楽しみいただけたら嬉しいです。


皆様の毎日のコーヒータイムが、より豊かな時間となるよう、スタッフ一同、これからも心を込めてコーヒーをお届けしてまいります。