コーヒー発祥の国とされるエチオピアで、最高級品質の豆を生産している地域として言わずと知れたイルガチェフェ地区。
今回は、その中にあるコチャレ村のアリーチャ ウォッシングステーション(コーヒーの水洗工場)で作られたナチュラル精製のコーヒーをご紹介いたします。


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「ナチュラル」という処理工程を経たこのコーヒーは、まさに完熟フルーツのようです。


イルガチェフェでも、特にこのコチャレ村は水資源が豊富で、水洗工場も多数存在しており、高品質なコーヒーを産出する地域のひとつとして有名です。


ですが、たくさんある水洗工場のどこでも美味しいコーヒーを作ることができるわけではありません。


このナチュラル精製で作られるコーヒーは、果肉のまま乾燥させるという特性上、コーヒーの収穫から精選・乾燥まで適切に手を掛けてあげないと、素晴らしいコーヒーにならないんです。


そこで、今回セレクトしたのが、チェリーの熟度、チェリーの選別技術・精選技術すべてにおいて高いレベルで行っているアリーチャ ウォッシングステーションです。


特に特色が出ている工程が、乾燥工程です。


高品質なコーヒーを生産する農場は標高が高い上に、赤道直下のこの地域では、日照が強すぎるとせっかくの完熟のコーヒーチェリーやパーチメントにダメージを与えて、味に濁りが出てしまいます。


そこで、アリーチャでは日照の強い11～15時の時間帯に、チェリーをビニールシートで覆い急激な乾燥を防ぎます。


また、通常の乾燥日数が10日間のところ、20日間かけてゆっくり乾燥を進める(スロードライング)ことで、コーヒー内の水分を均一化させ、複雑でありながらクリーンな味わいを作り出しています。


緩やかな乾燥は、劣化のスピードを抑えることができ、通年通して品質の高いコーヒーを維持することができます。


現在、どの生産国でもナチュラル製法のコーヒーが生産されています。


しかし、その国らしい香味とナチュラル香をバランスよく有しているのは、やはりこのモカ・ナチュラルではないでしょうか。


ナチュラルの処理工程で作り上げたコーヒーは、熟度の高いコーヒー独特の風味を伴うため、好みが分かれてしまう事があります。


ですが、世界中でこの風味は絶賛され、魅了されるコーヒー愛飲家は後を絶ちません。


ストロベリーやピーチ、ほのかに柑橘など、完熟フルーツのフレーバーが広がります。


酸味は明るく、乳酸のニュアンスを感じる丸みがあります。


是非惜しみない手間が生み出したナチュラルの醍醐味をお試しください。