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「自家製生パスタのお店 Giglio(ジリオ)」インタビュー その2 イタリアンのシェフから見たコーヒーって?

住宅地に佇む人気のイタリアン「自家製生パスタのお店 Giglio(ジリオ)」さんのインタビュー、2話目です。

前回は生パスタへのこだわりや、シェフの料理に対する想いを伺いました。今回はきゃろっとのコーヒーを飲みながら、イタリアンとコーヒーの話を中心にお伺いしています。

僕の個人的な感想ですが…シェフの目の前で「きゃろっと式」でコーヒーを淹れたたのですが、いやぁ緊張しました(笑)ですが、 その淹れ方にすごく興味を持ってくれていたのが印象的です。

抽出している途中に「今のお湯の温度は何度ですか?」「 苦さや香りを淹れ方でコントロールするにはどんな方法がありますか?」など たくさん質問をしてくれました(内心、答えれてよかった~とホッとしていたのはここだけの話(笑))

では、コーヒーを飲みながらのインタビュー。どうかお付き合いください。

『コースは前菜からデザートまでのバランスがとても大事。だからこそコーヒーは無くてはならないものなんです』イタリアンのシェフの思うコーヒーとは

— 今回はコーヒーを飲みながらのインタビューをさせていただきますね。
さて、突然ですが青木シェフにとってコーヒーはどんな存在でしょうか?

コーヒーはワインに近い存在ですね。 奥が深くて、それでいて無くてはならないものです。

ドッグカフェでもそうですが、 学生時代にアルバイトしていた場所もカフェでしたので 思えばずっとコーヒーは身近にあります。今は、僕自身もっと勉強したいし、造形を深めたい分野でもありますね。

—コーヒーお好きなんですね~!コーヒー屋として嬉しいです。
では早速、きゃろっと式で淹れた
スタリカ・モンテ・コペイ エル・エンシノ農園 どうぞ。

わぁ!すごい香りですね。
袋からコーヒーを出した瞬間から、凄く良い香りが漂って…! 飲む前からすごく楽しみでした。

では、いただきますね。

…!これは、ナッツみたいな香り!
香りだけじゃなくて、口当たりも良い。あぁ、すごい…コーヒーにどっぷりはまりそうです(笑)

以前にきゃろっとさんからは、すずらんブレンドのドリップバッグをコロナ禍の応援にご提供いただいて。
その時も香りが凄く良くて。※すずらんプランプロジェクトについてはこちら

お客さまからも「あのコーヒー美味しかった!」とご感想をいただいていました。

— そうだったんですか!嬉しいです^^! きゃろっとのコーヒーがお口に合って良かったです。
それにしても、モンテコペイの印象をズバリ「ナッツ」と言い当てるのも凄いですね。
きゃろっとでも このコーヒーのカップコメントは「チョコ」や「ナッツ」とご紹介しているんですよ。

そうなんですね。いやぁ、たまたま当たっただけかもしれませんよ(笑)

感じた通りの表現でした。すごく特徴が掴みやすくて。 やっぱりコーヒー、面白いですね。

— では、お料理とコーヒーのことについてお伺いしますね。
お料理とコーヒーは相性が大事だと思うんですが、イタリアンの
シェフから見ていかがですか?

本当にその通りですね。

これは個人的な僕の考えになるんですが、特にディナーのコースの場合、 前菜からデザートまで、それぞれに意味や役割があって、 その役割に合わせたものを作らなければならないと思っています。

例えばStuzzichiniという前菜では、僕は「のど越し」を意識しています。

のど越しの良い、香りも楽しんでいただけるもの。初めにお口に入るものですから、特に繊細な香りで、 スッと喉を通るものが食べやすく、その後のお料理に繋がっていきますよね。

コーヒーの話に戻りますが、 コーヒーはデザートと合わせて食後にお召し上がりいただくことが多いです。

デザートは、これも僕なりの考えなんですけど、 ディナーではコース料理の締めとして、サッパリとお口直ししてもらえるものをご用意しています。

最後に食べたデザートが甘さの強いものだと、 その日のお料理の印象がその味になってしまう気がします。

お口に残る余韻と言えば良いでしょうか。だから、メインディッシュでボリューム感のあるお料理を召し上がっていただいた後には サッパリとさわやかなデザートで。

そんなふうにコース料理のバランスを考えてメニューを決めているんです。

コーヒーはそのデザートと一緒にその日のディナーを締めくくってもらう役割ですね。

— なるほど。ランチも毎日メニューが変わって生パスタの種類から選ぶ形になりますよね。そして、 最後はデザートが付いていたと思いますが?

はい。ランチでもデザートご用意しています。ご用意するものはシャーベット、あとはビスコッティをお出しすることが多いですね。

ビスコッティは、イタリアに滞在していた時のバールの味を再現したいという思いがあります。

いや、格好良いんですよ。バール(笑)

雰囲気のある店先で、ショーケースがザッと並んでるんですね。そこにお客さんが来て、エスプレッソを注文。 さっと砂糖を入れて、グイっと飲んで出勤する。

そしてバールにはビスコッティもガラスケースとかに入って一緒に売ってるところがあって。
あんまり 大きくないサイズで。それがまた、美味しいんです。

ジリオでお出ししているものは、味や食感は僕なりにアレンジしてます。ランチの後にお出ししてちょうど良いように。 もちろん、コーヒーとの相性も大事にしていて、凄く良いですよ。

本当、ビスコッティは…。あのバールの雰囲気を再現できたらって思っています。あの格好良さを(笑)

— 格好良さ大事ですよね。そして知らないことがいっぱいで本当に面白いです。
勉強になったのは、一つひとつのお料理だけでなく、コース全体でバランスをとっているということ。かなり意識されているんですか?

そうです。だからこそ、悩んでしまうこともあります(笑)

全体の構成の中の、一つのパーツが違うだけでもバランスって変わってきますから。

例えば、前菜にどんな食材を使うか。その食材の一つひとつをどんなふうに調理するか。 お客さまにご満足いただけることが一番大事ですから、 その部分は凄く考えますね。

例えば、細かいことでは使用するオリーブオイルも食材によって変えます。ウニの前菜なら、海に近い地域で作られたミネラルの多いオリーブオイルを使ったり。

こう見えて、結構悩んだりもするんですよ(笑)僕自身、長く一カ所のお店で修業したわけではないし、イタリアに長く住んでいたということでもない。

そこに自信を無くしてしまう時期もありましたしね。

—そうなんですね。けど、色々な場所で得た、沢山の経験や学びが、このジリオという場所で凝縮されている気がします。それこそが、他には無いジリオさんだけの強みになっているのではないでしょうか。

ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです。本当に勇気が出ますね。

そもそもは「僕の料理をお出しする店」としてオープンしましたが、お客様に喜んでもらうことを考え過ぎて、僕の料理っていうのがそもそも何だったのか、わからなくなっていた。悩んでいた時期は、そんな感じだったように思います。

今は、全然大丈夫です!日々お客様が喜んでくれている姿を見て、自信を貰っています。毎日、自分が満足したお料理を提供できて本当に幸せですよ。

—今回はイタリアンとコーヒーというテーマでしたが、シェフの料理やコースに対するお話を伺っている中で、僕はきゃろっとで内倉が焙煎をはじめた頃の話をてくれたことを思い出しました。

2人に共通していることとして、やはり「自分が思う理想の味」があるんだなぁと実感してます。

その味を実現するためにひた向きになれる。そして、そのエネルギーが尋常じゃない(笑)そんな職人の雰囲気を感じました。

さて、インタビューは次回で終了です。

次回の3回目は、ジリオさんの店づくりについて。8割のお客様がリピーターというお店の魅力と秘密に迫ります。

「自家製生パスタのお店 Giglio(ジリオ)」インタビュー その3 ファンのお客様が、何度も通いたくなるお店づくりについて

自家製生パスタのお店 Giglio
〒004-0805 北海道札幌市清田区10 里塚緑ヶ丘11丁目10-33
電話: 011-838-8626
大石 広土

この記事を書いた人 
こんにちは!珈琲きゃろっとの大石です。
毎日、お客様対応や焙煎業務など色んな事に携わっております。楽しいです^^
嬉しい言葉や、美味しい!のご感想をみては、「幸せな仕事がきてうれしいなぁ~」と実感してます。

そして、我が家のエンゲル係数異常値ですが、食道楽はやめられません(笑)
食道楽が高じて「どんな人が、どんなふうに作ってるんだろう」という興味を抑えきれず、素人ながら、家族で突撃インタビューをしています。完全に趣味です(笑)

美味しいコーヒーと同じくらい、この世の美味しいものが好き。もう、この気持ちに素直に生きています(笑)

コーヒーのこと、お客様やサービスのこと、きゃろっとのこと、食道楽のこと(笑)など色んな角度から魅力再発見するお手伝いができたら嬉しいです。

もし良かったら、コーヒーと一緒にお付き合い下さい。