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暑い夏の常温配達って大丈夫なの?

 
近年、全国的に夏場の猛暑が続くようになりました。
 
通販で気になるのは「配送中の高温にコーヒー豆はさらされて大丈夫なの?」
「クール宅急便で送った方が良いのでは?」
ということではないでしょうか。
 
その答えの一つとして、冷凍保存による比較実験の結果を投稿しました。
 ▼過去の記事:冷凍保存によるデメリットとは?はこちら
 

結露により、たった数日で味の劣化が進むことがわかりました。
 
クール宅急便で配送するということは、やはり結露のリスクがつきものです。
特に高温多湿である夏季の猛暑時では、一瞬、外気にさらされただけで、結露してしまいます。
 
コンビニやスーパーのアイスクリームでさえ、空けたら霜がついていた!

という経験は、ありませんか?
それくらい、配送中の確実な結露の回避は、簡単ではありません。

そのことから、きゃろっとではクール配送を承っていないのですが、
 
じゃあ、高温下でコーヒーがさらされた場合は、どうなのか?
クールでリスクがあっても、高温下でコーヒーの味が劣化してしまうなら、意味がないですよね。
 
ということで、高温下でのコーヒー豆の保存実験をしてみました。

いざ車内保管実験!

車内と常温でそれぞれコーヒー豆を保管した後、抽出して官能検査をしてみました。
 
現在、お届けしているコーヒーは、きゃろっとを出てから平均2日間で届きます。
 
要するにほぼ丸2日間は、コーヒー豆は車の中ですごし、あなたのお手元に届きます。
今回の実験は、北海道で本州よりも気温が低いため、考慮して5日間保管しました。
 
また、配送中はほとんど直射日光に当たることはないと予想されますが、より過酷な状況を作り出すため、 できるだけ日中は直射日光を当てて保管しました。

焙煎工房前と自宅前にてずっと車内で保管しました(8月)

検証方法

焙煎日が同じ

 ・グアテマラ・グアヤボ農園 中深煎り

 ・マンデリン・スマトラタイガー 深煎り

の2種類を「車内」と「室内(焙煎工房内)」で5日間保管

■実験中の気温 
   最高気温 最低気温
 1日目 28℃   22℃
  2日目 31℃   21℃
  3日目 30℃   22℃
  4日目 22℃   17℃
  5日目 28℃   19℃

日中は可能な限り直射日光にあてました

一番暑かった日の車内の状況は…・

52.1℃⁉湿度も84%でした・

段ボールの表面温度は、なんと…

直射日光を当てていたので、なんと、68℃
「あちち!」触るとやけどしそうなくらいです。

さーやん
さーやん

これで、届いたら確かに不安になりますよね・・・

一方、室内常温での保存は、焙煎工房内のキッチンで行いました。

室温は22~24℃。湿度は50~60%と、生豆の品質管理のために、年中室温は同じです。

かなり温度湿度ともに安定しています。

5日間後の飲み比べ!

さて、この2つのコーヒーを5日間保管後、飲み比べをしてみました!

まずは、見た目。

グアテマラ、マンデリン共に、両者見た目による違いは、ほとんどありません。

そして、味です。
ここが一番気になりますが…

ブラインドで検査をしました。

浅野大地
浅野大地

ん…??

あれ…?どれがどれかな?

違いがほとんどない(笑)

さーやん
さーやん

室内保管も車内保管も、アロマ、フレーバー共に届きたてらしい、しっかりとしたフレッシュさがあって、美味しいね~!

抽出時も、どちらも同じようにモコモコ膨らみます。

強いて言うならば、車内保存のほうが、マンデリン、グアテマラ共に、やや円い味わいの印象があります。全体的に落ち着いてきたのでしょうか。

結果としては、到着直後は、両者の味わいの差は「無い」と言っても問題が無い程度の違いとなりました。
しかし、高温で届いたコーヒー、そのまま期間を置いたら、早く酸化しちゃうんじゃないの!?

という疑問が出てきたので、ここから更に常温で保管を続けるとどうなるのか?も実験してみました。

5日間の車内保管&常温保管を経て、さらに20日間常温で保管してみました

浅野大地
浅野大地

ん???

違いが…ない(笑)

どちらも、時間の経過によってアロマやフレーバーが弱くなっています。
その代わり、味にまとまりが出てきて柔らかい味わいになっていますね~。

しかし、どっちかが酸化していたり、極端に劣化した味がするということは、全くありません。

で、結局のところクールと常温配達どっちがいいの?

かなり過酷な状況での保管をしましたが、夏季期間であっても、常温配達による味への影響は自信をもって「無い」と言えるということが、証明されました。

むしろ、冒頭でもご紹介した通り、結露実験での結露による急激な味の劣化を考えると、クールで送った場合の結露のほうが、リスクが高くなります。

ということで、真夏であっても常温配達のほうがリスクが低い!という結果になりました。

追加料金をいただいて、クール宅急便にするということは、決して難しいことではありません。

一見、そうした方が「安全そう」ですし、

お客様にとっても、そちらの方が「安心」と思う方もいらっしゃると思います。

ですが、冷凍実験の結果も含めると、クール便のほうが、リスクがあることがわかりました。本当は、リスクがあるのに、追加料金をいただいてクール便で送るというのは、あまりに心苦しいですし、お客様も悲しいですよね。

クール便を選択しないのは、こだわりがないからではなく、むしろ美味しさにこだわっているから、ということなんです。

きゃろっとでは、引き続き「安全そう」というイメージだけでの判断ではなく、できるだけ自分たちの手で実験して判断をしていきます^^

さーやん
さーやん

これで、安心して夏場でもコーヒーの通販も楽しめますね♪