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「自家製生パスタのお店 Giglio(ジリオ)」インタビュー その3 ファンのお客様が、何度も通いたくなるお店づくりについて

人気のイタリアン 自家製生パスタのお店 Giglio(ジリオ)さんにお話を伺う今回の企画。
最後となる3回目は、リピーターのお客さまが多い理由を 店作りやサービスの面から詳しく聞いています。

「ご予約に限っての営業」にもかかわらず、ランチ時はいつもにぎわっている店内。ディナーは落ち着いた雰囲気で、特別な日の特別な時間を楽しむことができます。

一見矛盾しそうな「特別で上質な料理」と「リラックスした雰囲気」。その両方を楽しむことができるところに、ジリオさんならではの魅力が隠されている気がします。

どんなふうに、その雰囲気を作り出しているのか。

今回は奥様も一緒にお話をしてくれていますので、青木さんご夫婦に色々と質問していこうと思います^^

どうぞ、お付き合いください。

せっかく来ていただいたんだから、残念な気持ちになって欲しくない。只々、それだけなんです。

— では、奥様にお伺いしますね。

ジリオさんのお客さまは、8割くらいがリピーターと伺いましたが本当でしょうか?

はい。ありがたいことに常連のお客さまに支えていただいています。

最近はご紹介いただいて初めていらっしゃる方も増えてきてはいますが、 やっぱり常連さんが多いのは変わりないですね。

— ジリオさんはランチ含めご予約をいただいてからのご来店をお願いしていますよね。
そのスタイルには理由があるのでしょうか?

はい。お席に余裕がある場合は、入っていただくこともあるのですが、基本的には予約制で営業しています。

理由はとっても単純なんです…。まず、来ていただいたお客様に満足していただきたい。それと、 残念な思いになって欲しくない。只々、その想いがあります。せっかく来ていただいたら、やっぱり喜んでいただきたいですよね。

だから、ご予約をいただくことで、こちらも出来る限り準備しておきたいと思っています。

それと、私自身が慌ててしまわないように…という理由もあります。前もって用意しておけたら自分自身が安心してお客様に接客することができます。緊張してしまいやすい性格なので…そういう面ではお客様のご協力のおかげで助かっています。

— 「夫婦で営業をしているため、お時間をいただきます」と予約の時に話してくれますよね。事前に、そういった部分をお伝えしているのも、同じ理由でしょうか?

そうですね。 私たちはゆっくりお食事を楽しんでほしいと思っていますし、 何より、急いでどんどんお料理をご提供するというのが難しい…という部分があります。主人(シェフ)は手作りにこだわって、一皿一皿仕上げていきますので、そのペースでお客様へお料理を提供する形になっていきます。もちろん、できる限りお待たせしないように工夫はしているんですが…。

だから正直に、お時間をいただくことをお伝えしてからご予約を受けるようにしています。

もし、先にお伝えしていなかったら…。 お客様によっては、その後のご予定もあるかもしれないですし、思っていたのと違った、と残念な気持ちにさせてしまうかもしれないですよね。

だから、残念に思いになって欲しくない…。本当にその気持ちだけなんです。

— 僕も初めて予約させてもらったときに「お時間いただきますが宜しいでしょうか?」と言われたのが印象的でした。 その時は「僕の食べるものに、そんなに時間をかけて作ってくれるんだぁ。嬉しい~!」という気持ちだったのですが(笑)。

シェフはどう思われますか?

大石さんのように、楽しみに感じてくれたら嬉しいですね!

お客さまにどうしたら喜んでいただけるか。 そしてどうしたら期待を裏切らないか。その辺りは妻が 凄く考えてくれています。

嬉しいことに「店の雰囲気が優しい」とか「柔らかな空気感」というご感想をいただくことが多いのですが、 それは、妻あってのことだと感じています。

僕自身も、「今日の料理いかがでしたか?」などお声がけさせていただいて、お客様にリラックスしてもらえるように心がけていますが ひとりではこういう雰囲気作りは無理だったな、と思ってます。

— ご夫婦で力を合わせてのお店作り、雰囲気作りなんですね。
営業時間外でも、例えば家の中でも、店づくりの話などはよくするんですか?

もう、ずっと話していますよ(笑)
止まらなくなるから、一旦やめようと切り上げるくらいです。けど、ついつい話し込んじゃいますね。ただ、そうやって話したい時に、話し合える相手が近くにいるっていうのはありがたいことですよね。

— きゃろっとでも、浅野夫婦が家で ずっときゃろっとのことを話していると聞いたことがあります。お2人は、その雰囲気にいてるかもしれませんね!仲間としては、本当に頼もしい存在です。

さて、ジリオさんでは開店当初から 狙い通りの営業ができていたんでしょうか?

いえいえ。全然です…!

はじめはうまくいかないことの方が多かったですね。 夫婦で気まずい空気になったり、ピリピリしてしまうこともあったり(笑)

どうしてもプレッシャーを感じて、僕自身が無理をしてしまっていたんですよね。もっとこうしないといけないんじゃないか…とか。

自分の料理を提供するお店を作りたいと思って、 その為の修業はしてきたんですが、商売という面では下手で…(笑)今も、もっとこうした方が良いかなとか、こんな風にしようということはありますが、 「自分たちにできる範囲で」というふうに考えるようになりました。

— そうだったんですね…!ピリピリなんて今の柔らかい空気感からは想像ができないです。
今ご夫婦のお話を聞いていると、お二人の雰囲気が、ジリオさんのお店の雰囲気そのものだと感じます。

それは嬉しいです。
自分たちにできることを、自分たちなりに取り組んで店を作っているので、 そう感じてもらえるのが嬉しいですね。

ありがたいことに、「できる範囲のこと」という意識をしてからの方が、そんな雰囲気を良いと思ってくれて 「また来るね」や「また食べにきたよ~」と言ってもらえることが増えた気がします。なんというかお客様との距離が近くなったような。また会いましょう、というような(笑)

— 客として利用している僕としてもその気持ちよくわかります!ジリオに来るのは、青木さんご夫婦に会いに来る感じなんですね。 きゃろっともコーヒーに対しては妥協しないですが、社内の空気感は肩の力は抜いたアットホームな雰囲気を大事にしていて、 通じるものがあるように思います。

確かに、一度だけですがきゃろっとさんの焙煎工房にお伺いしたとき、 すごくアットホームな雰囲気でしたね。僕にとっては衝撃的でした。

どうしてこんな雰囲気で仕事ができるんだろう。
どうしてこんな雰囲気の会社ができるんだろう。って。その後仲間内で話したのを覚えてます(笑)。


結論として、内倉さんが一緒に働く人を信頼してるからできるんだろうっていう まとめになりました。
独裁してしまったら、絶対雰囲気は悪くなりますよね。けど、自分で会社をはじめたら 大事な自分の会社ですから自分のやりたいようにしたいし、独裁したくもなります。難しいところですよね…。

けど、それを実現できているから きゃろっとさんは特別なところなんだな~と思います。

僕らも できることからですが、料理に妥協せず、自分たちのできる範囲で 僕たちらしくできることを 楽しんでやっていきたいと思ってます。

僕も大好きなジリオさん、これからも応援しています!

きゃろっとを飛び出して、初めてのインタビュー。とっても緊張しましたが青木さん夫婦の柔らかな人柄に癒され、とても学びの多い時間を過ごすことができました!

イタリアンのシェフから見たコーヒー。イタリアンのコース料理の中でのコーヒー。お客様に対しての姿勢など。刺激になるお話が盛りだくさんで、感謝の気持ちでいっぱいです。

お話を振り返って思うのは『お客様にご満足頂くために一生懸命』 ということ。

正にその言葉が ジリオさんときゃろっとでは共通していると実感してます。ありがたいことに、きゃろっとを支えてくださるお客様がたくさんいらっしゃいます。沢山の愛情に包まれたメールやメッセージを沢山頂戴しては実感している日々です。そして、ジリオさんのお話を伺い、もっとお客様を大切にして、自分たちにできることを模索していかないと…!と改めて感じています。

そして、自分自身本当に美味しいものが大好きなんだな…ということも強烈に痛感しました(笑)

美味しいものとコーヒーの関係。美味しいものの影にある、作り手の方の情熱。

今後もインタビューを通じて学んでいきたいと思っています。

読んでいただいてありがとうございました^^。

自家製生パスタのお店 Giglio
〒004-0805 北海道札幌市清田区10 里塚緑ヶ丘11丁目10-33
電話: 011-838-8626
大石 広土

この記事を書いた人 
こんにちは!珈琲きゃろっとの大石です。
毎日、お客様対応や焙煎業務など色んな事に携わっております。楽しいです^^
嬉しい言葉や、美味しい!のご感想をみては、「幸せな仕事がきてうれしいなぁ~」と実感してます。

そして、我が家のエンゲル係数異常値ですが、食道楽はやめられません(笑)
食道楽が高じて「どんな人が、どんなふうに作ってるんだろう」という興味を抑えきれず、素人ながら、家族で突撃インタビューをしています。完全に趣味です(笑)

美味しいコーヒーと同じくらい、この世の美味しいものが好き。もう、この気持ちに素直に生きています(笑)

コーヒーのこと、お客様やサービスのこと、きゃろっとのこと、食道楽のこと(笑)など色んな角度から魅力再発見するお手伝いができたら嬉しいです。

もし良かったら、コーヒーと一緒にお付き合い下さい。