珈琲きゃろっとの浅野大地です。
今年のグアテマラ訪問では、高品質なコーヒーを生産する産地「アカテナンゴ」という地区にある農園へ行きました。
首都から車で2時間ほどの場所で、標高は1500mほどあり、昼間は気温も湿度も高いです。
アンティグアという比較的低標高の地区の農園では、きれいに並んだコーヒーの木が見事でしたが、ここはまったく異なる景色の農園です。
未舗装の山道をぐんぐん登っていった、まさに崖というにふさわしい場所にもコーヒーが植えられています。
「こんなところに植えて、どうやって収穫するの??」と不思議に思うくらいです。
また、この間遠目で見ていた火山もすぐ近くで、小さな爆発が起こるたびに、雷鳴のような噴火音も聞こえてきます。
ちょっと怖かったです(泣)
そんな農園には、希少な品種が大切に育てられていました。
とてもデリケートな品種なので、植える場所にはとても気を使い、標高や気温、日当たり、土壌の質、風あたりなどを細かく検証して植えています。
その品種は、品評会でも上位を占めていた、「ゲイシャ」というとても希少な品種と「パカマラ」という大粒の品種です。
写真の左の画像がパカマラ種、右の画像がゲイシャ種です。
実が膨らんできたばかりなので少しわかりづらいのですが、同じくらいの太さの枝に比べると大粒のパカマラはゲイシャより大きく膨らんでいることが分かりますね。
実っているチェリーも、ゲイシャの方がより少なく見えます。
栽培の難しさや収量の少なさは、どちらもありますが、この品種を大切に育てるのも、今日グアテマラのスペシャルティコーヒー界のトレンドにもなっています。
そしてぼくは、このように木になるコーヒーチェリーを見ると、毎回「ひとつぶひとつぶ、大切にしなきゃな」と改めて実感もします。
さらに、生産者の方が、とても誇らしげに紹介してくれたコーヒーの木は、土地柄なのかとても青々としています。
この秘密が次の4枚目にあります。
もう、見ちゃいましたか?
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そう、ミミズです。
通常、コーヒーを精製する際にゴミになっていまうコーヒーの実を活用し、自分の農園で賄える量の有機肥料を作っていました。
「これを適切なタイミングで適切な量わ施肥することで、美味しいコーヒーが出来上がるんだ」
とても自信をもった、言葉を聞くことができました。
ただ、むやみやたらに化学肥料や農薬を使用するのではなく、自然の力を借りて、生き生きとしたコーヒーノキを育て、美味しいコーヒーを作る。
コーヒー農園だって、農園の方々の生活だって、ぼくたちの生活だって、自然の一部であることを考えるとこれは自然なことなのかもしれませんね。
そして産地によって、異なる栽培方法があり、その土地を表すようなフレーバーが出来上がります。
いろんな場所のコーヒー作りを肌で感じる事ができる旅。
やっぱりコーヒーは奥が深くておもしろいなぁ。
この記事を書いた人
珈琲きゃろっとの生産管理をしている浅野です。
コーヒー屋だから知っていることやちょっとした豆知識など、みなさまのコーヒータイムにお役立ていただけるような情報をお届けします。
日々のコーヒー実験は、妻のバリスタさーやんと一緒に。仕事場でも自宅でも、いつもコーヒーの話ばかりしているコーヒーオタク夫婦が、きゃろっと的に検証していきます。
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