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コーヒー農園実験室コスタリカ2019

2019年、今年ので2回目となるコスタリカ訪問では新しい言葉を覚えてきました。
珈琲きゃろっとの浅野大地です。

マイクロクライメイト

うわっなんだろう、聞いたことあるけど、よく知りませんでした。

もしかしたら、聞き覚えのある方もいらっしゃるかもしれませんね。
ワインの生産などでは使われる言葉らしいのですが、ここコスタリカでもコーヒー生産者の方々がよく口にしていました。

局所気候とも言い、山や谷、森林などの影響でとても非常に狭い場所でも微妙に土壌の質や気候が違うことをいいます。

これを実際、訪れた農園でも肌で感じ見ることができました。

コスタリカ・ウエストバレー地区シュマバマイクロミルでは、同じ農園内で最大200mほどの標高差があり、さらに区画分けすることで、とても小さなロットを作っています。

この違いが、カップテストを行った際も、酸味や甘みに違いが出たりするんですよ^_^

ここは、カリブ海性気候と太平洋性の気候がぶつかり合うので、様々な方向から風が吹きます。
斜面の向きや標高がちょっと違うだけで、「急に寒くなったねー」とダウンを羽織ったり、日当たりが良くなると汗ばんでしまうほど。
 

また、タラス地区モンテコペイマイクロミルでは、日々変化する気候と上手に付き合いながら、コーヒーを作り上げていました。
 
マイクロクライメイトがコーヒーに与える影響を深く理解することで、それを最大限に活かすよう精製処理を行います。


例えば、今年は、結実してからエルニーニョの影響を強く受けたので、果肉に含まれる糖分値が数ポイント例年より上がりました。

これを活かすために、今年は甘みが含まれた果肉を残す処理を多く行うことで、全体的な品質を上げる試みをしています。
オーナーのエンリケさんは、日々変わる天候やその年によって違うコーヒーの出来に対して、「いつもどんな場所でも、アイデアが浮かぶんだ」とコーヒー作りを楽しんでいるようでした。

このやうにコーヒーを育てている人は、あなたの美味しいが聞きたくて、コーヒーの栽培知識だけではなく、その土地の質や天候条件、また変化にも対応しながら、コーヒーと向き合っているんですね。

今年採れたこのコーヒーが、早くきゃろっとにやってこないか、もうワクワクしちゃってます。

浅野大地
浅野 大地

この記事を書いた人 
珈琲きゃろっとの生産管理をしている浅野です。
コーヒー屋だから知っていることやちょっとした豆知識など、みなさまのコーヒータイムにお役立ていただけるような情報をお届けします。
日々のコーヒー実験は、妻のバリスタさーやんと一緒に。仕事場でも自宅でも、いつもコーヒーの話ばかりしているコーヒーオタク夫婦が、きゃろっと的に検証していきます。

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