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未開の地、最後の楽園、パプアニューギニア2018

2018年、珈琲きゃろっとで初めて、パプアニューギニアに訪れました。

コーヒーの産地の様相は、その国の経緯度や標高、日当たり、土壌などによって違い、同じ場所がひとつとしてありません。

パプアニューギニアのコーヒーも、今まで行ったどこの国とも異なる環境で育てられていました。

さて、今コーヒーの需要は、フェアトレードやオーガニックなど、認証の付いたものが人気ですね。
きっとこれらの認証マークは、だれもが一度は目にしたことがあるのではないのでしょうか。

きゃろっとでも、何度か取り扱ったことはありますね!

世界的に認められた組織やそれぞれの国で認められたものなので、みなさんも安心して買うことができます。

でも、認証されたコーヒーだけが本当に安心でき、本当に美味しいのかというのは、
現地の人たちがどのようにコーヒーを作っているのかを見ないと実際はわからないのではないかな思います。

当店のメルマガでも、ご紹介させていただいているように
例えば、一言にオーガニックと言っても実際は違うこともあるようです。

農薬は使っていないけど、ほったらかしの農園で、選別せずにチェリーを収穫し
不衛生な精製管理をされてできたコーヒーもオーガニックコーヒーということができるのです。
※ほとんどがきちんと管理されていますが、例外としてこのような場所もあるようです

パプアニューギニアは、どこの国とも違った

まず、農薬に関していえば、そもそも農薬を買うことができるのでしょうか。
僕が見た生産者の方々は、天候関係なくはだしで歩き、草木で作られた家で、焚火をしながら暮らしていました。
自分たちの食べるもののほとんどを、庭先の畑で採れた野菜や果物でまかない、ほぼ自給自足です。
このように生活水準を見ても、自分たちの暮らしの方が最優先で、とても高価な農薬は使用できません。

このような環境でコーヒーも育てています。

それでも、どの農園でもおいしいコーヒーが作れるのは、
そのコーヒーの生育環境や精製管理が大きく関わっていることがわかります。

コーヒーの木を見ると、放牧された牛のように「のびのびと育ってるなぁ」という印象。

どうりで、「パプアニューギニアのコーヒーはイキイキしている」と感じました。
コーヒーの生育環境での優位性は、変えがたいものがありますね。

残す課題は、精製でどのように生かしていくかです。

現在行われている精製方法は、オーソドックスな水洗式。

清潔に管理された精製施設で処理をされており、きれいな酸味とすっきりとしたコーヒーが仕上がります。
精製施設を見させてもらった際には、「おれはこんなにきれいに仕上げているんだ。」と自信を持った様子で、説明していただきました。

でも、もっともっとポテンシャルはあるはずです。

以前、相談を受けた際に、小ロットでハニー精製を試していただくようにお願いをしたところ、
とっても素晴らしいコーヒーができあがったので、間違いなくできるはずなんです。


経済的にもコーヒー生産でも途上国の、まだあまり知られていないパプアニューギニアのコーヒー。
本来持っている驚きと感動の個性を、ひとりでも多くの方に知ってもらい、感じてもらいたいと思っています。
 
これから、きゃろっととしても、一個人としてもパプアニューギニアのコーヒーの発展を願っています。
そして応援し続けてていきたいと思っています。

浅野大地
浅野 大地

この記事を書いた人 
珈琲きゃろっとの生産管理をしている浅野です。
コーヒー屋だから知っていることやちょっとした豆知識など、みなさまのコーヒータイムにお役立ていただけるような情報をお届けします。
日々のコーヒー実験は、妻のバリスタさーやんと一緒に。仕事場でも自宅でも、いつもコーヒーの話ばかりしているコーヒーオタク夫婦が、きゃろっと的に検証していきます。

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