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きゃろっと式の淹れ方はナゼ美味しいのか?

お試しセットをご購入の皆さまには、コーヒー豆だけじゃなく、きゃろっとが持つ豆知識もたくさん詰め込んでお届けしています。
 
初めての方でもすぐにコーヒーをお楽しみいただけるように、色々な情報を「珈琲道」としてお届けしています。
 
珈琲道を最後までご覧いただいた方は、僕たちがおススメしている「きゃろっと式」の淹れ方に驚いたのではないでしょうか。
 
お試しいただいた方には、「もう今までの淹れ方には戻れないほど、クリーンですっきりした味に感動しました!」という嬉しいご感想もいただいております。
 
でも、この淹れ方は、なんで美味しいのでしょうか。
 
きゃろっと式の最大の特徴は、最後まで出し切らないこと
 
そして、出来上がったコーヒー液にお湯を足して、濃度が丁度よくなること
 
一般的な淹れ方とは、どのように違うのか。
 
詳しくご説明させていただきますね。

きゃろっと式はどこが違う?

美味しいコーヒーの淹れ方のポイントは、「いかに雑味を出さずにうまみ成分だけを出せるか」ということです。
 
早速ですが、イラストで一般的な淹れ方ときゃえろっと式の淹れ方をご説明しましょう。
 
これはイメージですが、お湯を注ぐことで、一番外側のうまみ成分が流れ出し、そのあと内部の雑味や渋味が出てくると考えると分かりやすいかもしれません。

普通に淹れると…

外側のうまみだけじゃなく、内部の雑味や渋み成分まで、全部抽出することになりますね。
 
せっかくのうまみ成分がたっぷりあるのに、できあがったコーヒー液には雑味成分が混じり、苦みや渋みのあるコーヒーになってしまう!!!

きゃろっと式だと…

外側にあるうま味だけが出たところで抽出を止め、そこにお湯を足します。
 
そのため、うまみ成分だけが含まれた雑味の少ないクリーンなコーヒーの完成します♪

「お湯で薄めたら、コーヒーが薄くなってしまうのでは?」

でも実は、抽出の前半だけでコーヒーのうまみ成分は90%以上が溶け出ているんです。
 
ですから、お湯を足しても濃度はほとんど変わりません。
 
「いやいや、とはいってもお湯を足したら…。本当に後半部分は雑味ばかりなの?」という方は、こんな実験をしてみて下さい。
 
今回は、30gのコーヒー豆を用意します。
 
1.前半の150mlをいつも通り抽出します。
2.ドリッパーを別の容器に移し、
3.さらに後半の150mlも抽出します。
4.これで、前半150mlと後半150mlの2つのコーヒーができあがります。
 
この2つのコーヒーを飲み比べてみましょう。
いかがでしょうか?

実際に僕たちも試してみました。

実際に試してみたのは、下記の通り。

さらに細分化するために、30gのコーヒー豆を用意し、3つに分けてみました。
 
1.前半の100mlをいつも通り抽出します。
 
2.ドリッパーを別の容器に移し、中盤の100mlを抽出します。

3.同じ要領で、さらに後半の100mlも抽出します。

4.これで、前半、中盤、後半とそれぞれ100mlの3つのコーヒーができあがります。

浅野大地
浅野大地

前半100mlのコーヒーは、すごく濃い。そもそもの成分量が多いイメージ。
でも、嫌な感じはしないね。まるでエスプレッソみたいに濃縮された旨さを感じます。

さーやん
さーやん

中盤のコーヒーは、濃度はちょうどいいみたいだけど、私の苦手な収斂性のある酸味やエグミをすごく感じる。
コーヒーの抽出してはいけない部分は、ここに出るんだね。

浅野大地
浅野大地

最後の後半100mlは、本当に薄いね。見た目だけじゃなくて、そもそもの成分量が少ないイメージ。だから、雑味とかも中盤に比べると少ないみたい。

さらに、こんな比較実験も!

比較したコーヒーは…
 
①一般的な抽出方法で、30gのコーヒーを使用し300ml淹れたコーヒー

②きゃろっと式の淹れ方で、抽出前半100mlに、お湯を200ml足したコーヒー

③②の抽出後半100mlに、お湯を200ml足したコーヒー

さーやん
さーやん

②のコーヒーは、差し湯で薄めたのに、①のコーヒーと濃度が同じように見えるね! 「お湯で薄めたのに、味は薄くならないの?」という疑問には、この結果が薄くならないことを証明しているね。

浅野大地
浅野大地

①と②を飲み比べてみると、同じ銘柄を使用したとは思えないほど、全然違うコーヒーみたい。①のコーヒーは、いい意味で成分がたくさん出ているので、旨味だけじゃなく雑味までしっかり出ているんだね。そういった意味で言えば、確かに②のコーヒーは物足りなく感じるかもしれないけど、きゃろっと式のクリーンさがとてもよくわかる。

さーやん
さーやん

③も飲んでみるね…。うん、薄いしイガイガする。
後半には、こんなに雑味が含まれているんだね。

前半に抽出されたコーヒーほど成分が凝縮されており、後半にかけて薄くなっていくことが分かりましたね。

美味しいコーヒーを淹れるためには、前半の美味しい部分だけを抽出し、雑味が出る前に終えることがとっても重要です。

どうしてもきゃろっと式は、お湯を足すことで「薄い味になってしまうかもしれない」というイメージが先行してしまいますが、おススメする理由がここにあります。

そして、この抽出方法には、こんなメリットとデメリットが!

【メリット】
・雑味が抽出されないため、クリーンなコーヒーが飲める
・胸焼けしないため、何杯でも飲める
・ものすごく美味しい(一番重要ですね)
 
【デメリット】
・通常ドリップよりも1割程度豆を多く使用する
 
上記のようなデメリットはありますが、この方法で入れたコーヒーは本当に美味しく淹れることができます。
 
ぜひ一度は試して頂きたいと思います!

浅野大地
浅野 大地

この記事を書いた人 
珈琲きゃろっとの生産管理をしている浅野です。
コーヒー屋だから知っていることやちょっとした豆知識など、みなさまのコーヒータイムにお役立ていただけるような情報をお届けします。
日々のコーヒー実験は、妻のバリスタさーやんと一緒に。仕事場でも自宅でも、いつもコーヒーの話ばかりしているコーヒーオタク夫婦が、きゃろっと的に検証していきます。

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